恐怖のマンモス集団…
2016. 7.24
起きて時計を見ると8時。
寝坊してしまった。
間違いなくプールで泳いだことが原因。笑
Tuiの町をすぐに抜けて心地よい道に入る。
巡礼者のモニュメント
同じポーズで通ろうとしたが肩の位置と首の太さが合わず通れなかった笑
木漏れ日の美しい道が続く
Ribadelouroという村の入り口にカフェがあり黒板の文字に歩く足が止まった。
"そんなに急いでどこ行くの?"
寝坊した遅れを取り戻そうと必死に歩いていた自分に言ってくれているようだった。
美しい巡礼路を、歩くことをもっと楽しまなきゃいけない、そう思い直せた。
このカフェにほぼ10割の確率で巡礼者が引き込まれていく。
店員さんはみんな気さくで明るい。彼女らからコーヒーと元気をもらって出発。
澄んだ小川の上を渡り、、
丸々太った羊に怯えられ、、笑
工場地帯を通り過ぎた後は、広い車道沿いの道をひたすらまっすぐ歩く。
まっすぐどごでも伸びる道というのは、潔いというか何というか気持ちを盛り上がらせてくれる。
そのまま今日の目的地O Porriño着。
なかなかに大きな町である。
僕の腕時計では11時を指していたのだが、ふと薬局の電光掲示板を見ると12時とある。
そう、ポルトガルとスペインでは時差が1時間あるのだ。
ただ北に向かって歩いているだけなのに時差があることが不思議!
日曜日だが10時から14時まで営業するスーパーがあったので買い物を済ませる。
時に巡礼者を大いに困らせるシエスタ。
スペインではかなりシエスタが徹底されているが、大きな都市のスーパーなどではシエスタがなくなってきているよう。
12時半頃から公営アルベルゲの前でアルベルゲが開くのを待つ。
最初に公営アルベルゲに着いたのはポルトガルの中学生団体だそうで、その数25名。。
公営アルベルゲのベッドの半数を占める。。。
今後も公営アルベルゲのベッドを食い尽くす脅威となることは安易に想像がついた。
早めに順番待ちしていてよかった。。
O Porriñoの公営アルベルゲにはキッチンがあるが、調理器具が一切無かった。そして共用の皿やコップもない。。
こういうアルベルゲはフランス人の道でもちょこちょこ見られたが、何のためのキッチンかさっぱりわからない笑
どの引き出しも空っぽ。。
今日はさっきスーパーで買ったチーズとトマトを挟んだボカディージョ(サンドイッチ)を楽しみにしていたのでかなりショック。。
夜はアルベルゲ近くのバルで過ごした。
昨日のEstrella Galiciaのbodegaマークだがここのバルにもあった。
珍しくないようだ、、笑
ビールを頼むと小さいボカディージョが2つ付いてきた。
しかもハム&チーズとツナ&トマト。
具が異なるとは気持ちの良いサービスである。
最初は僕しかいなかった部屋に戻ると…
マンモス集団の荷物(彼は大きい荷物を車で宿泊地まで運んでいるそうだ)が届いたようで24人部屋は僕以外彼らで埋め尽くされていた…
それはもう修学旅行を彷彿させる賑やかさ。。
明日は15km先のRedondelaまで歩くつもり。
TuiからRedondelaまで一気に歩く巡礼者もいるし、中学生マンモス集団の存在も明らかになった
。
公営アルベルゲのベッド数が42らしいのでかなりの激戦日になりそう…
明日は早起きが必須!!
何としてでも彼らより早くアルベルゲを出発しRedondelaに着かなくては!!!
今日のアルベルゲ
Albergue de peregrinos de O Porriño
ベッド数51 キッチンあり(調理器具一切無し) Wi-Fiあり
スペインから臨むポルトガルもキラキラ輝いて見えた!
2016. 7.23
7時に起きると周りは皆出発しており、誰もいなかった。
ゆっくり朝シャワーを浴び、今日の散歩(カミーノ)に備えた。
インフォメーションセンターでもらえたパンフレットによると、Valençaにはバレンシアーノという伝統的な菓子があるようだ。
9時にアルベルゲを出てバレンシアーノ探しに出かける笑
インフォメーションセンター近くのカフェに入るとバレンシアーノが置いてあった。
エスプレッソと合わせて1.7ユーロ!
簡単に説明するとすっごいサクサクするカスタードパイ。
休日の朝食はカフェで食べるのが習慣のようでカフェは朝から混雑していた。
アルベルゲのすぐ前から今日のカミーノは始まる。
要塞の中を通る。
要塞を抜けいよいよ国境の橋を渡る。
上側を電車が走り、下側のこの道は車が走る二段式の橋である。
そして徒歩用通路は柵の外側にある。
ポルトガルとスペインの国境を示すマークがあった。
橋を越えるだけで掲げる国旗が変わり、話す言語が変わる。なんだか不思議な気持ちになった。
あっという間に今日の目的地Tuiに到着。
Tuiのカテドラルはロマネスク様式とゴシック様式。
カテドラル前の広場にはたくさんの観光客がいた。
カテドラルの裏側にある公営アルベルゲは13時オープン。
それまで時間があったので町を散策する。
昔は巡礼者のための病院だったという建物は現在インフォメーションセンターになっている。
TuiもValença同様ミーニョ川沿いにある美しい町。
散策を終えアルベルゲの受付に並ぶ。
オスピタレラは僕のクレデンシャルを見ると怪訝な顔をした。
そして今は僕の宿泊を認められないこと、受付の終了時刻20時の時点でベッドが空いていれば宿泊可能であることを告げた…
3Kmしか歩いていない巡礼者より長い時間歩いてきた巡礼者を公営アルベルゲに迎え入れたい、ということだ。
これは納得せざるを得ない。。
しかし、20時まで待ってベッドが空いてないと路頭に迷うことになる。
仕方なく今日は私営アルベルゲに宿泊することに。
新しい出会いを楽しみに公営アルベルゲでの宿泊を楽しみにしていたので残念。
私営アルベルゲに他の巡礼者はおらず散策も一通り終えてしまっている。
何をしようか考えに考え…
1人で公営のプールへ
大人は2ユーロ。休日ということでかなりの地元の人で賑わっていた。
スーパーでの買い物の帰り、ある活気のあるバルの前で足が止まった。
ガリシア地方のビールEstrella Galiciaのマークにbodega(スペイン語で酒倉や醸造所という意味)という文字が!
これはフレッシュで美味しいビールが飲めそうだと言うことで…
先入観もあると思うが、泡がいつもよりクリーミーに思えた笑
アルベルゲはほぼ貸切状態で4人部屋も一人で使えた。ポルトガルの道、スペイン最初の夜はかなり寂しいものとなった。
今日のアルベルゲ
Albergue Santo Domingo(15ユーロ)
ベッド数14 キッチンあり Wi-Fiあり
Tuiの公営アルベルゲ
Albergue de peregrinos de Tui
ベッド数36 キッチン(?) Wi-Fiあり
要塞の街Valença。ポルトガルから臨むスペインはキラキラ輝いて見えた!
2017. 7.22
7:30発
今日は17km先のValençaまで歩く。
Valençaはスペインとの国境近くにある村で要塞に囲まれた町だそうだ。
ちなみに内陸ルートと海沿いルートはここで合流する。
ここでひとつ言っておきたいことが、大半の巡礼者は1日に約30Kmは歩くことである。
学生で時間がたんまりある僕はのんびりのんびり歩いているだけなので、時間のある方は僕の行程を参考にして頂ければと思います!
農業用水で水浸しになった道。
悪路を越えるときは冒険を感じられ面白い。
1時間ほど歩いたところにカフェがあり、たくさんの巡礼者が休憩を取っていた。
羊がすごい勢いで草を食べていた。
フランス人の道では聞かない日はなかった"Buen camino”(スペイン語)、
ポルトガル語では"Bon caminho"と言うようだ。
Pedreiraの入り口にあるローマ時代の橋
巡礼路には古い橋がたくさんあり歴史を感じさせる。
Pedreiraを出たところに車で飲み物やお菓子を売る車があった。
今日の道にはコンスタントにカフェやバルがあり休憩する所に困らなかったが、なんとなく魅力的に思えず休憩する気にならないでいた。
こういう珍しいものに出会えたのはラッキーである。
砂糖まみれのドーナツとビールw
ドーナツをかじりながら歩いていると…
フランス人の道ではよく見られた寄付制の食べ物スタンドが!
家族で管理してるようで、4人の子供達がそばで遊んでいた。
この温かなホスピタリティが嬉しくてお腹は膨れていたがチョコケーキを頂いたw
これが本当に美味しかった!
ドーナツ買わなかったらよかった笑
スタンプも貰えた。
これまた心温まるデザインである。
(末っ子が押してくれたので欠けているがそれもいい思い出)
ホクホクした気持ちで歩いていると近代的な建物が増え始め、11時Valença着。
大きな町にはインフォメーションセンターがあるので地図を貰う。
町のアルベルゲの情報もここで聞ける。
公営アルベルゲは14時オープンだったが、時間前に入れてもらえた。
巡礼者にとって本当にありがたい心遣いである。
早速 要塞を観に行く。
要塞内は観光地になっているようで一般の観光客で賑わっていた。
Capella Militar do Bom Jesus
手前の銅像はポルトガルにおける最初の聖人、S. Teotónio。
彼の名は公営アルベルゲの名前にもなっている。
ミーニョ川を挟んだ向こう側はスペインである。
ポルトから歩き始めここまで来たのか…と感慨深くなった。
散策を終えるとお腹がすいてきた。
基本自炊で安く済ませるのだが、今日は素敵な街に滞在できて気分も良い。
久しぶりに外食をすることにした。
クレイジー2人組のパウロとガリレオも同じアルベルゲでオススメのレストランを教えてくれた。
(アルベルゲのオスピタレオのイチ押しでもある)
Restaurants Coroa Verde
menú del día(日替わり定食 9.5ユーロ)
かぼちゃベースのスープにメインの魚料理、プリン、赤ワインとどれも美味しかった。
パンもお代わりできたので大満足である。
明日はいよいよスペインに入る!
国境越えの勢いでどんどん先に進んでしまいそうだが、明日はその気持ちにブレーキをかけ3km(Valença〜Tui)しか進まないつもりだ。
3km…もはや朝の散歩である笑
ポルトガル側からスペインをゆっくり眺めたので、スペイン側からもポルトガルをゆっくり眺めたいと思ったのだ。
ちなみに同じアルベルゲの知り合い達からは全く理解されなかった笑
ポルトから歩き始め、たくさんの巡礼者に出会えた。彼らはTuiにはもちろん泊まらない。
だいぶメンバーが固定化され仲良くなってきた頃なので寂しくはあるが、素敵な出会い、別れ、そしてまた新しい出会い。これがカミーノの魅力だと僕は思っている。
明日に待ち受ける新しい出会いが楽しみである。
今日のアルベルゲ
Albergue S.Teotónio(6ユーロ)
ベッド数85 キッチンあり Wi-Fiあり
レビーと峠越え!若いっていいなぁ。
2016. 7.21
5時起き。
レビーが寝坊したので出発が6時半になった笑
今日はポルトガルの道で一番の峠を越えるらしく楽しみである。
アルベルゲを出るとガリレオとパウロがバルで朝食を取っていた。このふたりが歩いてるところを見たことがない笑
美しい景色が続くがすぐ近くには高速道路が走っていたりする。
レビーはジャーナリストになるための勉強をしていて、現在ポルトに留学中らしい。ポルトでの生活を楽しそうに話してくれた。
お喋りしながら歩いているとあっという間に峠を迎えた。
なかなか厳しい坂道が続く、、
レビーは細い足で崖に住むヤギみたいにひょいひょいと急な坂道を登っていく。
彼の背中を見つめながら、こうやって自分より若い世代がどんどん出てきて置いていかれるようになるのだろうか、、と、同い年のレビーを見て思ってしまった笑
ゴムの木。
樹液だと思い舐めるとレビーに思いっきり笑われた笑
元気なうえに物知りである。
そうこうしているうちに峠を越えた。
あとは今日の目的地Rubiãesまで下るのみだ。
Ponte de Limaから峠を超えるまでカフェが一箇所しかなかった。そのカフェで朝食なりトイレを済ましておくべきである。
何度かこの絵を見たが何か意味があるのだろうか。
10時半 Rubiães着。
村の入り口の看板を過ぎてからもなかなかアルベルゲが見えなかった。
今日もまたアルベルゲ一番乗りであるw
レビーは僕より3.4日早くサンティアゴに着く予定らしく、少し休んで20km先のValençaへと出発。
歩き出した彼の背中はキラキラ輝いて見えた。僕はもう疲れて動けません笑
この違いは何なんだろう…
若いっていいな!
と同い年のレビーを見て思ってしまった笑
この村には小さなスーパーを兼ねたバルしかなく仕方なくそこで豚肉サンドを食べた。(後で聞いたが、少し歩けばレストランがあるそう)
2.5ユーロ。 高い、、
この街に泊まるなら断然レストランまで歩いたほうがいいです。
誰も思いつかないすっごい素敵なこと考えてそうな猫
音楽を聞きながらFree Box(いらなくなったものを置いていく共用BOX)にあった誰かの飲みかけのサングリアを飲み夜を過ごす笑
ふと空を見上げるとそこには綺麗な星空があった。
サンティアゴ巡礼を扱った映画"星の旅人たち"の名にもある"星"だが、大半の巡礼者は星が出る前に寝袋に入るしアルベルゲもだいたい22時には閉まってしまうので星を見る機会があまりない。
巡礼中の夜更かしもいい。
今日のアルベルゲ
Albergue de peregrinos de Rubiães(5ユーロ)
ベッド数34 キッチンあり Wi-Fiあり
アルベルゲ満室。思い通りにならない楽しさ!
2016. 7.20
7時半 アルベルゲの中庭から朝日を見てから出発。
今日は朝から快晴である。
Barcelosを抜けると、気持ちの良い道が続いた。
トウモロコシ畑
ブドウ畑
2時間強でPortela de Tamel着。
この村にはアルベルゲがあり、Barcelosを通過しここに宿泊する巡礼者も多いそうだ。
Albergue Casa da Recoleta(5ユーロ)
ベッド数41 キッチンあり Wi-Fiあり
綺麗でとても感じの良いアルバルゲ。
周りには自然がたくさんあり気持ちの良い立地である。
しかし、個人的には歴史的な見所が多く大型スーパーもあるBarcelosに宿泊したことは正解だったと感じる。
アルベルゲの隣には教会とレストランがある。
レストランで朝食をとった。
エスプレッソとカスタードパイ
1.2ユーロ!!安い!w
ポルトガルはスペインよりも物価が安く人もみんな優しい、と聞いていたが本当にその通りだと感じる。
綺麗な泉。
巡礼者2人が水浴びをしていた。
この泉に浸かればどんな痛みも治るんだぜ!と言いながら真っ赤になった肌に日焼けのアフターケアクリームを塗りたくっていた。
言ってることとやってることが全然違う。笑
ブラジル人ガリレオとポルトガル人パウロ。かなりクレイジーな2人組であった。
Balugãesという村を過ぎる。
珍しくこの村にはたくさんの水飲み場が設置されていた。
ちなみに、スペインの水道水もポルトガルの水道水も基本的に飲める。
バルでも頼めば水筒に水を補給してもらえる。
突き抜けるような青空の下、トウモロコシ畑の道を歩いていると、靴底からペタペタと音がする。。
なんとアスファルトが溶けていた。
怖ろしい暑さである。
13時 Vitorino dos PiãesのCasa Fernanda着
晩御飯を巡礼者共同で作る、優しい夫婦が営むアルベルゲ。かなり楽しみにしていたアルベルゲだったのだが予約でベッドが埋まってしまったらしい。
アルベルゲは基本先着順だろーと嘆きながら、とても素敵な宿泊になったであろうアルベルゲに背を向ける。
昼からオスピタレロの夫婦2人でBBQをするらしい。
ごめんねーと水をボトルで頂いた。
ここから12km先のPonte de Limaまではリーズナブルなアルベルゲがないので必然的にあと12km歩くこととなった。
ここからの道のりがきつかった…
人間ゴールを決めてしまうとそれ以上の力は出しにくいものである。
15時半 Ponte de Lima着。
木漏れ日の美しい並木道が迎えてくれた。
川に架かる立派な橋を渡り公営アルベルゲへ。
アルベルゲは16時オープン。
オープンまでザックが行儀良く受付の順番をキープする笑
フランス人の道でも日本人みたいに綺麗な列を作ることはなかったが持ち主もちゃんと列の近くにいた。
しかし、ポルトガルの道ではこのような光景がよく見られた。
順番抜かしする人もバッグを盗む人もいない、平和ってことなのかな??
夕飯のパスタを食べながらブラジル人のレビーと喋る。明日はレビーと一緒に歩くことに!
夕食後 クレイジーな2人組 ガリレオとパウロに誘われアルベルゲ前のバルでビールを飲む。
2人は泉で水浴びをしたあとカミーノ上で2時間昼寝をしたらしい笑
自由過ぎる!笑
色んな巡礼者に出会えるのもカミーノの魅力ですね。
アルベルゲ前の通りで22時からジャズコンサートが始まった。
Vitorino dos Piãesのアルベルゲに泊まれなかったからこそ今日も素敵な出会いがあった!
思い通りにいかないからこそ思いがけないものに出会える。
カミーノの面白さを改めて感じた1日でした。
今日のアルベルゲ
Albergue de peregrinos de Ponte de Lima(寄付制)
ベッド数60 キッチンあり Wi-Fiあり
彼女の"クレイジー"に秘められた想い(ただの巡礼ブログです。)
2016. 7.19
誰かがパッキングを始める音で目が覚める。時計を見ると5時!周りを見渡すとかなりの人が既に起きて出発の準備を始めていた。ペレグリーノ(スペイン語で巡礼者)の朝は早い。
6時 アルベルゲを出る。
外はまだ暗く肌寒いが、午後のかんかん照りの中を歩くよりは断然良い。
歩いていると懐かしいマークが目に付いた。
フランス人の道のピレネー山脈越えの時に見られた赤と白の標識。てっきりフランス特有のものと思っていた。
それはそうと、巡礼路上には様々な矢印があり、正しい道筋を巡礼者に教えてくれる。
こんなのや
こんなの
こんなのも
地図もなしにサンティアゴまで辿り着けることに改めて感心してしまった。
時々迷うこともあるが、、笑
ポルトガルの道にはサンティアゴへと向かう道に逆行する道もあるようだ。それがファティマへと向かう道。
ファティマとは、1917年の聖母出現、"ファティマの奇跡"以降ローマ・カトリックの国際的な巡礼地として知られるようになったポルトガルの小さな農村である。
空が明るくなるにつれて湿度が上がり蒸し暑くなってきた。
ずっとこんな感じの道で
舗装路が多く少々退屈である。
タイルの装飾が印象的なPereiraの教会。
ふてぶてしさMAXの猫。笑
10時 Barcelos着。
Barcelosは大きな町で雰囲気も良さそうだったので、少し早いが今日は予定通りここまでにする。
アルベルゲは12時オープンとドアに書いてあったが、試しにノックしてみると快く入れてくれた。
シャワー、洗濯を済ませ、散策に出かける。
Igreja do Senhor Bom Jesus da Cruz
バロック式庭園
BarcelinhosとBarcelosを結ぶ中世の橋
Museu de Olariaというセラミックアートの美術館の前に顔出しパネルが…
友達7人で来たかった!!w
人が誰もいないので、びっくりするほど綺麗な受付のお姉さんに頼んで撮ってもらうと、あなたクレイジーね、と言って微笑んでくれた(苦笑いをしていた)。
まさか惚れられるとは。 。
はい、次いきます笑
Barcelosには鶏のモニュメントが至る所にある。
この町には鶏の伝説があるそうだ。
Barcelosを通過しサンティアゴへ向かおうとした巡礼者が無実の罪で絞首刑を宣告される。裁判官の家の晩餐のチキンを見て"このチキンが立ち上がり高らかに鳴くことは自分の無実と同じくらい確実なことだ"と言った。そして彼の死刑が執行される時、チキンの丸焼きが起き上がり高らかに鳴いた。縄の結び目が緩かったおかげで彼は助かり、無実も認められ彼は巡礼を続けることができた。。
この街では有名な伝説らしいです。
アルベルゲに戻るとドイツ人の家族が早い夕飯を食べていて、トマトパスタを分けてくれた!
すごい量…w
その後 ワインが飲みたくなり晩酌。
1.5ユーロのワインですっごいお洒落な雰囲気に!w
同室のドイツ人 カタリーナは何度もカミーノを歩いているが、仕事のせいでまだ一度もサンティアゴに到達したことがないらしい。
"私の目的はサンティアゴに着くことではなく、カミーノにいること"だそう。
素敵な言葉だと思った。
巡礼者の数だけ巡礼に対する思いがあるのだろう。
今日のアルベルゲ
Albergue de peregrinos Cidade de Barcelos(寄付制)
ベッド数26 キッチンあり Wi-Fiあり
人生初!徒歩で20kmの寄り道!〜美味しい匂いに誘われて
2016. 7.18
ポルトガルの道には幾つかのルートがある。
大きく分けて2つ。海沿いルート(写真 赤)と内陸を歩くルート(写真 緑)。
今朝までどちらを歩くか悩んでいたのだが、より歴史が古い内陸ルートに気持ちが傾いていた。(海沿いルートと言っても、海から数キロ離れたところを歩くのがほとんどらしい)
しかし、海沿いルート上にある町 Póvoa de Varzimでポルトのものとは異なるフランセジーニャが食べられると聞いていたのでそれも捨てがたい。。
巡礼の歴史(内陸)とフランセジーニャ(海沿い)とで揺れる心。。
そして気付いた。フランセジーニャを食べて内陸ルートにまた戻ってこればいいと。どちらか片方を選ぶ必要なんてない!
ということで人生初の20Km寄り道を敢行することとなった。
7時 Vairãoのアルベルゲを出発。
朝もやの中、交通量の多い道に怯えながらただただ西へ。海を目指す。
久々に見た巡礼者の姿!!
大西洋!
地球の鼓動が聞こえてきそうな力強い波。
途中 ドイツ人のトゥリーズと仲良くなり一緒に歩く。
日本同様ドイツにもたくさんの公衆トイレがあるらしく、カミーノのトイレの少なさはありえない!!と悲鳴を上げていた。
特に女性にとってカミーノのトイレ問題は深刻なのだそう。
Vila do Condeから内陸ルートに合流する(これがメジャーなルートだそう)彼女と別れ、僕は次の町Póvoa de Varzimを目指した。
船乗りのモニュメントがいくつか見られた。漁が盛んな町なのだろうか。
お目当てのカフェに到着。
Ritz Café。
そして、、
ドーン!!
フランセジーニャ!!
ポルトのフランセジーニャとの違いはよくわかりませんでしたが、20kmの寄り道の価値のある美味しさでした!
こちらがオーナーのManu。
テーブルの前を通るたびに声をかけてくれるナイスガイ!
さて、ここからどのように内陸ルートへ戻るか。。
トゥリーズの進んだVila do CondeからRatesに合流するルートが正しい巡礼路なのだが、この時点で14時。
引き返すと何時にRatesに着くか分からないということで、幹線道路沿いを歩き最短でRatesを目指すことにする。
巡礼路から外れ過ぎて「これはカミーノなのか?」と葛藤はあったが、寝床を確保するためにもRatesに着くことが何よりも大事だ。
退屈な道が続く、、
Ratesが近づき幹線道路から小道(?)に入る
日本の2倍サイズのてんとう虫に恐怖しながらおろおろ進む。
16時半 Rates着。
前ロマネスク様式の教会が出迎えてくれた。
フランス人の道を歩いていたときは午前中にはアルベルゲに着いていたのだが、昨日今日と到着が遅く疲労がかなり溜まっている。
アルベルゲには立派なキッチンが備えられていたが、パスタを茹でる気にもパンを切る気にもなれず、ナッツを桃ジュースで流し込んで就寝。
明日は16kmしか歩かないが、Barcelosの公営アルベルゲのベッド数が今日の半分だそうなので明日のベッド争奪戦には皆気合を入れているはずである。
今日のアルベルゲ
Albergue de peregrinos de São Pedro de Rates (寄付制)
ベッド数50 キッチンあり Wi-Fiなし
クレデンシャルについて
巡礼者としての身分を証明してくれるクレデンシャル(巡礼手帳)。
教会やアルベルゲ、町の観光案内所で入手可能(有料)。
巡礼路沿いのバルや教会、アルベルゲでスタンプがもらえ、巡礼の証明そして何より良い記念になる。
スタンプを見れば頭の中に蘇る、景色や巡礼者仲間の姿は何よりの思い出である。
ちなみに一番右のスタンプが今日のアルベルゲのスタンプ。
フランス人の道では単色のスタンプしかなかったが(たまたまかもしれないが)、ポルトガルの道では二色のスタンプが貰えることも。